佐々木常夫さんの「ビッグツリー」から学ぶ
残業を減らしワークライフバランスを実現する方法
残業をやめたい!定時で帰りたい!
個人で取り組める事で、残業を減らし、定時退社を目指せる方法があれば知りたいと思いませんか?
近年、ワークライフバランス「仕事と生活(家庭)との調和」の重要性が叫ばれています。
僕個人としても、基本、仕事は定時内で収め残業はやらない!という姿勢で日々会社業務に臨んでいますっ。
今回は、佐々木常夫さんの「ビッグツリー」から
仕事を効率的かつ効果的に進めることで残業を減らし、定時退社を可能にする
ワークライフバランス実現のためのノウハウ
をお届けしたいと思いますっ
著書の紹介
本書の概要
残業を減らしワークライフバランスを獲得するコツ
まとめ(ワークライフバランスとは)
の順で解説していきたいと思います。
著者の紹介
本書の著者である、佐々木常夫さんとは
東レ(株)という繊維、フィルム、ケミカル、樹脂、など基礎素材メーカーとして売上一兆円を優に超えるグローバル企業に勤めていらした方です。
佐々木さんは同期トップで取締役となり、その後東レ経営研究所の社長に就任した経歴を持つ、
まさにサラリーマン界の頂点に到達されたような方です。
こんな話を聞くと、
プライベートをかえりみないバリバリの仕事人間の話じゃないの!?
とか
そんな人の話と残業を減らすとのとどんな関係があるの?
と思ってしまうかと思います。
確かに佐々木さんはエリートサラリーマンかもしれません。
しかし、高度経済成長期の名残が残る長時間残業が当たり前の時代に、
夕方6時には会社を退社をし家族のために奮闘しなければならない方でした。
本書の概要について
佐々木さんご夫婦は、年子で3人の子どもを授かります。
その中で長男が自閉症でした。
当時は自閉症という概念自体が日本では確立していなかった時代です。
幼稚園や小学校でもトラブル続き。
そんなことから周りが母親ばかりの父兄会にも佐々木さんが毎回参加。
学校への対応に加え仕事も忙しくなる中、今度は奥さんが肝臓病を患ってしまいます。
そのような中での佐々木さんのスケジュールはというと、
朝5時半に起き、3人分の朝食を作り、同時に3人分の弁当を作る。
午後の6時には退社しなければ夕飯の支度が間に合わないため、
8時に会社に到着すると、その日のスケジュールを確認し、最大限の効率で仕事にとりかかる。
週末には奥さんのお見舞いに病院へ行き、
その後は、一週間分の大掃除に次の一週間分の料理や献立を考えて買い物に行く。
徹底した効率性を追及し、何とかやりくりをしていく佐々木さん。
しかし、事態はさらに深刻さを増していき奥さんはうつ症状を併発、ついには自殺未遂を犯してしまいます。
本書「ビックツリー」は、公私ともに次から次へと課題、難題が降りかかり
絶望の淵に落ち込む日々をも乗り越えて
「決して負けるまい、決して負けない。きっと良い日が来る」と前へと進む
そんな佐々木さん、そしてその家族の壮絶な人生記になります。
残業を減らしワークライフバランスを獲得するコツ
公私ともに多忙を極めた佐々木さんは、会社を早く切り上げるための業務短縮、効率化として、
一体どのようなことを考えて、何を実施してきたのでしょうか。
早く会社から帰るためには徹底的に仕事を効率化し、なおかつ成果もあげなければなりません。
そのために佐々木さんが考案された、
仕事の進め方10か条
そして、特に僕がこの本で感銘を受けた金言についてフォーカスをあてて行きたいと思います。
それでは10か条はコチラ
①計画主義と重点主義
②効率主義
③フォローアップの徹底
④結果主義
⑤シンプル主義
⑥整理整頓主義
⑦常に上位者の視点と視野
⑧自己主張の明確化
⑨自己研鑽
⑩自己中心主義
そして僕が感銘した金言がコチラ。
「仕事のパレートの法則」というものがある。「パレートの法則」とは、「国の富の八割は二割の人に帰属する」といった法則の事で、この法則は仕事にも当てはまると考えている。(中略)「仕事量全体の二割の重要な仕事をやれば、求められている成果の八割を達成したことになる」ということだ。
これらについてもう少し詳しく書いていきましょう!
まず仕事の10か条についてですが、
これは佐々木さんが1984年に繊維企画管理部の統括課長に就任した際、
ご自身の仕事の進め方を明示化したものです。
ここでは10か条に共通するポイントとして以下の3つに絞りました。
①仕事は計画的に重点的に行うこと
②仕事は最短コースで効率的に行うこと
③(残念ながら)仕事は結果が全て
とはいえ、やはり絞り込むからには1つの方が頭に残りやすいですよね。
そこで、これら10か条をワンフレーズに集約した考え方がコチラ
「夜6時で仕事を終えるためにはどうするか」
となります!
予想外のトラブルや急な対応が必要な場面はありますが、
まずは出社時に、この「夜6時で(「定時で」に読み替えてもOK)仕事を終えるためにはどうするか」
ということを考えてみてはいかがでしょうか。
そして、10か条にもあった「計画主義と重点主義」として、
仕事の優先事項を考えて、それをこなすための計画を立てる
後は立てた計画を効率的に取り組んで成果を出す
という取り組み方になります。
そして、これを実現するためのカギとなる金言が、先ほど挙げた、、
「仕事のパレートの法則」
「仕事量全体の二割の重要な仕事をやれば、求められている成果の八割を達成したことになる」
になります。
中国の兵法書として有名な「孫子」でも、
巧緻は拙速にしかず
(仕事の出来が良くて遅いよりは、出来は悪くても早いほうが良い)
と同じことを言っていますよね。
それでは、どうやって仕事を素早く効率的にこなしていくのか?ということについて解説をしていきます。
そのコツが本書内に次の内容で記されています。
佐々木さんが最初の出向先から、繊維企画管理部統括課という部署に戻ってきます。
その際、着任早々、最初の10日間かけてた書庫の整理をした、という一節が出てきます。
これを行った理由というのは、
会社の仕事には一定のパターンがあり、営業や管理部でテーマの違いこそあれ、過去に似たような事例が出てきている。
そのため過去のパターンを確認することで、現在の業務を効率よくこなす、ということが出来るのです。
僕もこの一節に触れ、
仕事は、過去の事例や、誰かが上手に仕上げた仕事を何となく覚えて置いて、
回ってきた仕事を過去の似た事例に当てはめ、ほぼほぼパクってを仕上げてしまう
なんてことで効率よく仕事をこなすことを覚えました!
過去の例を参考にしながら、さらに改善をする
そうすることで効率よく仕事を済ませ、かつ成果もあげる
残業を減らし、成果を上げるコツ
皆さんも是非活用してください♪
また先ほどの10か条の最後の⑩番目「自己中心主義」も、仕事をしていく上では非常に大事なことだと感じます!
これは僕個人の実体験による感想も含めてお話しするのですが、
世に言う「お客様は神様だ!」という言葉がありますよね。
当然企業活動ですから、顧客によりよいメリットを与えなければならない、というポジションにあるとは思うのですが、
だからと言って、そうすることによって自分たちが疲弊する、苦しい状況に置かれる、ということは違うと思うんですよね。
顧客がメリットを享受する一方、併せてそれをする提供する側(お店、会社など)
ひいては自分自身もよりよい状態になる、いわゆるwin-winの関係になる、ということが大事です。
衣食足りて礼節を知る
なんて言葉もあります。
水がコップからあふれるのと同じで、まずは自分が満たされること。
そうすることで周りに対しても良い関係を築けるようになってきます。
まとめ(ワークライフバランスとは)
それでは最後にもう一度、佐々木さんに学ぶ、定時に変えるための仕事のコツを確認していきましょう。
- 「夜6時で(「定時で」に読み替えてもOK)仕事を終えるためにはどうするか」を仕事を始める前に考えること
- 「仕事のパレートの法則」(仕事量全体の二割の重要な仕事をやれば、求められている成果の八割を達成したことになる)
- 会社の仕事には一定のパターンがある。過去に似たような事例、パターンを確認し現在の業務を効率よくこなすこと
- 「自己中心主義」まずは何より自分自身の満足感、幸せが得られることが大事で、そうすることで、その外側に対しても良い影響を与えることが出来る(win-winの関係の構築)
佐々木さんが多くの苦しい体験を乗り越えてたどり着いた考えは、
「もっと深みのある、誰もが幸せな社会を作りたい」
です。
現代の日本社会は、
いわゆる健常者だけで構成されることを前提の社会になっている
と指摘しています。
しかし、現時点で健康な人でも、いつ病気になったり、事故にあったり、いつその健常者という立場から転げ落ちるか分かりません。
「もっと深みのある幸せな社会」というのは、別の言い方をすればダイバーシティを大切にしよう!ということですね。
ダイバーシティについては「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」でも詳しく解説しています!
また佐々木さんの現在のオフィシャルHPのリンクも貼っておきます。
今回紹介した内容が皆様の助けになれば幸いです♪
それではまた次の本でお会いしましょう